知らない顔のあなたに

エンタメと私情

微熱と踊り場

大阪で一人暮らしをして初めて体調を崩した。

人生で二度目の高熱を出して、コロナになってしまった。

今はまあまあ元気なので記録をつけておこうと思う。

 

 

マンションの外側がうるさい。

コロナが分かった最初の日はとにかく熱が高くて頭の一部分が脈打つように痛かったのでとにかく寝たんだけど、熱は1日くらいでおさまった。

でもまだ喉が痛い。ずっと乾いているような感じ。

倦怠感と頭痛もまだする。ご飯がおいしいのはよかった。

 

 

映像をみるのが少ししんどいので(とはいえ見てる)、ラジオを聞き続けているのだが、聞いているのは大抵「空気階段の踊り場」をSpotifyで。

高2の秋に聞き始めて、高3の夏から過去回をさかのぼって聞いているのだが、最近ようやく自分が聞き始めたところに追いつこうとしている。

 

特に好きなのは、かたまり号泣プロポーズ回と駆け抜けてもぐら回、そしてやっぱりキングオブコント優勝記念生放送回。

聞けば聞くほど二人の人間的欠けがあらわになっていく感じが、とても愛おしい。時に全力でぶつかって、支え合って、可笑しみを分け合って。30分とは思えないくらい熱くて、とにかく面白い。(ずっと聞いていて、ようやく1時間番組に変わったところ)

 

 

 

そういえば、私の大学受験のタイミングでもぐらが離婚発表をして、当時は全然聞いていなかったけど急いでradikoのタイムフリーを学校で聞いたな。

 

学校の自習室で静かに泣いた。

ずっとリアルタイムで聞いていた人はより辛かったかもしれないが、私にとっては、もぐらがともみちゃんと付き合ったのも結婚したのもたつまるが生まれたのもつい最近のことだったし、べんじろうは生まれてもなかったから、とにかくショックだった。

ただ二人で「頑張りましょう」と繰り返す中に、もぐらとともみちゃんの、空気階段の、五年を感じた。

 

 

岡野陽一さんが出る回は全部好きだ。岡野さんも愛すべき欠けを沢山持っていて、あんなに無防備にさらけだせる人はいないと思う。

空気階段の二人が岡野さんのネタが大好きで、芸人として大尊敬しているところも良い。

 

岡野さんがくると二人のテンションが3割増しくらいになって、たいていアフタートークで岡野さんの恋愛事情が深掘りされるのも好き。

最近のアフタートークにおけるもぐらの遅延行為のノリとか、本編より長引くしりとりも何故か聞いてしまう。

 

 

 

アフタートークで言うと、シナデクロ先生のメールの大ファンである。シナデクロ回だけまとめて聞いてしまうくらい好き。

謎の文章構成と素晴らしい文章力、それを完璧に再現するもぐらのメール読み、シナデクロのメールだと気づいた時のかたまりのリアクション、全部が大好きで毎月めちゃくちゃ楽しみにしていた。

今は不定期になってしまっているけど、アフタートークのサブタイトルに”シナデクロ”の文字があるとすごく嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

私は空気階段からお笑いを好きになったのだけど、ラジオを聞くようになったきっかけは「Creepy Nutsオールナイトニッポン0」だ。

高2の6月にふいに存在を思い出して、それまではラジオなんて全然聞いていなかったのに急に聞きたくなってradikoを開いた。二人のノリもヒップホップの専門用語も全然分からなかったと思うのに、「とても面白かった」という感情だけはすごくよく覚えている。

あれから、youtubeの違法アップロードを漁ってまで過去回を聞いて、最新回が放送されるたびにradikoで聞いた。

”0”がとれてからぱったりと聞かなくなってしまって申し訳なかったのだが、これもまた受験期に、「終わる」というニュースを聞いてから数週間、勉強のお供に聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

Creepy Nuts空気階段も、私に「たりない」ことを許してくれる。誰かの欠けをおかしみあいながら肯定してくれる。その優しさに気づいてから、自覚的にそれに頼る自分を少し嫌いつつも、その優しさにやっぱり依存している。

 

 

私は自分の欠けを自分では肯定できない弱い人間だ。

 

自分では自分を愛せないから、他の自分に似ている誰かを愛することでバランスを取ろうとしている。

 

 

 

 

こういうことに気づいてから、また自分を嫌いになる材料が増えて、自分で自分の首を絞めにいってる自分をまた呪う。

 

 

 

 

 

 

そんな自分を助けてくれるのがやっぱりラジオで、お笑いで。ラジオを聞く時だけは、バカみたいな下ネタで笑って、たまに真っ正面から私を肯定してくれる。

 

 

 

ラジオが好きだ。

ラジオのある世界に産まれてきて良かった。